退職面談とは
退職面談とは、退職が決まったスタッフと行う面談のことです。退職理由を聞き、円満退社につなげるとともに、組織改善のヒントを得ることが目的です。
退職面談の目的
| 目的 | 内容 |
|---|---|
| 本音の把握 | 退職の本当の理由を知る |
| 円満退社 | 良い関係で送り出す |
| 引き継ぎ | スムーズな業務移行 |
| 組織改善 | 同じ理由の離職を防ぐ |
| 関係維持 | 将来の再雇用・紹介の可能性 |
退職面談のタイミング
面談は2回行う
1回目: 退職申し出時
├ 退職意思の確認
├ 引き止めの検討
└ 退職日の調整
2回目: 退職直前〜最終日
├ 本音のヒアリング
├ 会社への意見収集
└ 感謝と今後の連絡
退職申し出時の対応
やること
├ まず話を聞く
├ 感情的にならない
├ 理由を確認する
├ 引き止めるかどうか判断
└ 退職日を相談
やってはいけないこと
├ 頭ごなしに否定する
├ 感情的に責める
├ 無理に引き止める
└ 冷たく対応する
退職面談の進め方
事前準備
確認事項
├ 退職理由(表向き)
├ 入社からの経歴
├ 評価・成果
├ 人間関係の情報
└ 在籍期間
面談の流れ
1. オープニング(3分)
└ リラックスした雰囲気を作る
└ 「率直に話してほしい」と伝える
2. 退職理由の深掘り(10分)
└ 表面的な理由の背景を聞く
└ きっかけとなった出来事
3. 会社・職場への意見(10分)
└ 改善してほしかったこと
└ 良かったこと
4. クロージング(5分)
└ 感謝を伝える
└ 今後の連絡先交換
質問例
退職理由を深掘りする
├ 「退職を考え始めたきっかけは?」
├ 「いつ頃から考えていましたか?」
├ 「もし○○だったら、続けていましたか?」
└ 「次の仕事では何を重視しますか?」
会社への意見を聞く
├ 「もっと改善してほしかったことは?」
├ 「働きやすかった点は?」
├ 「他のスタッフに伝えたいことは?」
└ 「入社前と後でギャップを感じたことは?」
本音を引き出すコツ
話しやすい雰囲気を作る
環境
├ 静かで落ち着ける場所
├ 他のスタッフがいない場所
├ 時間に余裕を持つ
└ リラックスした姿勢
姿勢
├ 責めない、批判しない
├ 否定せず、まず受け止める
├ メモは最小限に
└ うなずき、相槌
深掘りの質問
| 状況 | 深掘り質問 |
|---|---|
| 「人間関係が…」 | 「具体的にどんなことがありましたか?」 |
| 「仕事が合わなくて」 | 「どの業務が特にきつかったですか?」 |
| 「キャリアアップのため」 | 「うちでは実現できませんでしたか?」 |
| 「一身上の都合で」 | 「差し支えなければ教えてもらえますか?」 |
建前と本音
よくある建前 本音の可能性
──────────────────────────────────
家庭の事情 人間関係の問題
体調不良 過重労働、ストレス
キャリアアップ 成長機会がない
一身上の都合 給与・待遇への不満
やりたいことがある 仕事が合わない
引き止めの判断
引き止めるべきケース
条件
├ 優秀なスタッフ
├ 退職理由が会社で解決できる
├ 本人にまだ迷いがある
└ 会社として必要な人材
引き止め方
├ 問題点を解決する具体策を提示
├ 待遇改善を検討
├ 配置転換を提案
└ キャリアパスを示す
引き止めるべきでないケース
条件
├ 本人の意思が固い
├ 退職理由が会社では解決できない
├ 引き止めても長続きしない
├ 転職先が決まっている
└ 会社と価値観が合わない
対応
├ 意思を尊重する
├ 円満退社に努める
└ 最後まで感謝を伝える
退職日までの対応
引き継ぎ
引き継ぎ内容
├ 担当業務の一覧
├ 業務の手順・マニュアル
├ 顧客・取引先情報
├ 進行中の案件
└ パスワード・アカウント情報
引き継ぎスケジュール
1週目: 引き継ぎ資料作成
2週目: 後任者への説明
3週目: 後任者のフォロー
最終週: 最終確認、残務処理
他のスタッフへの周知
伝え方
├ 事実を簡潔に伝える
├ 退職理由は詳しく言わない
├ ネガティブな噂を防ぐ
└ 送別の機会を設ける
注意点
├ 退職者の悪口を言わない
├ 引き継ぎへの協力を依頼
└ 残るスタッフのケア
退職面談シート
【退職面談シート】
■ 基本情報
氏名: ____________
入社日: ____年__月__日
退職日: ____年__月__日
在籍期間: __年__ヶ月
面談日: ____年__月__日
面談者: ____________
■ 退職理由(本人申告)
_________________________________
■ 退職理由(深掘り後)
_________________________________
■ 退職を考え始めた時期・きっかけ
_________________________________
■ 会社への意見・改善点
_________________________________
■ 良かった点
_________________________________
■ 次の仕事(分かる範囲で)
_________________________________
■ 今後の連絡可否
□ 可 □ 不可
■ 面談者所感
_________________________________
組織改善への活用
データの蓄積
記録すべき情報
├ 退職理由(カテゴリ分け)
├ 入社からの期間
├ 部署・役職
├ 上司
└ 改善提案
分析と改善
分析の視点
├ 退職理由の傾向は?
├ 特定の時期に集中しているか?
├ 特定の部署・上司に集中しているか?
├ 入社何年目で退職が多いか?
└ 改善策は実行されているか?
改善サイクル
├ データを集める
├ 傾向を分析する
├ 改善策を立てる
├ 実行する
└ 効果を検証する
最終日の対応
送り出し方
やること
├ 改めて感謝を伝える
├ 送別の機会を設ける
├ 記念品・花束など
├ 連絡先の交換
└ 「また何かあれば」の一言
書類関係
├ 離職票の発行
├ 源泉徴収票
├ 健康保険証の返却
├ 貸与品の回収
└ 退職届の受理
良い関係を維持する
将来の可能性
├ 出戻り採用
├ 優秀な人材の紹介
├ ビジネスパートナー
└ 口コミ・評判への影響
やってはいけないこと
├ 冷たい対応
├ 退職者の悪口
├ 連絡を一切絶つ
└ 退職後の誹謗中傷
まとめ
退職面談は、円満退社と組織改善の両方に役立つ大切な機会です。
退職面談のポイント
- 本音を引き出す: 責めずに、話しやすい雰囲気で
- 深掘りする: 表面的な理由の背景を聞く
- 引き止めは慎重に: 解決できる問題か見極める
- 円満退社: 最後まで感謝を伝える
- データを蓄積: 組織改善に活かす
- 関係を維持: 将来の可能性を残す
退職者から学び、より良い職場を作りましょう。
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