チラシ印刷は印刷通販が主流
かつてはチラシ印刷といえば地元の印刷会社に依頼するのが一般的でしたが、現在はインターネットで注文できる「印刷通販」サービスが主流になっています。
印刷通販は、データをオンラインで入稿し、完成品が宅配便で届くシステム。24時間いつでも注文でき、価格も比較的安いのが特徴です。
印刷通販サービスの選び方
多くの印刷通販サービスがある中で、どこを選べばよいか迷う方も多いでしょう。選ぶ際のポイントを整理します。
比較すべき5つのポイント
| ポイント | 確認事項 |
|---|---|
| 価格 | 同条件での見積もりを比較 |
| 納期 | 通常納期と特急対応の有無 |
| 品質 | 印刷機の種類、色校正の対応 |
| 入稿形式 | 対応ファイル形式、テンプレートの有無 |
| サポート | 電話対応、データチェックの手厚さ |
主な印刷通販サービス比較
| サービス名 | 特徴 | おすすめポイント |
|---|---|---|
| ラクスル | 低価格、納期が選べる | コスパ重視の方に |
| プリントパック | 業界最大手、実績豊富 | 安心感を重視する方に |
| グラフィック | 高品質、特殊加工に強い | デザインにこだわる方に |
| プリントネット | 当日発送対応あり | 急ぎの方に |
| 印刷の通販 グラフィック | 色校正対応が手厚い | 色味を重視する方に |
価格の目安
A4サイズ両面カラー印刷の場合(2026年2月現在の参考価格):
| 部数 | 7営業日納期 | 3営業日納期 |
|---|---|---|
| 100部 | 2,000〜4,000円 | 4,000〜6,000円 |
| 500部 | 3,000〜5,000円 | 5,000〜8,000円 |
| 1,000部 | 4,000〜7,000円 | 7,000〜10,000円 |
| 5,000部 | 8,000〜15,000円 | 15,000〜25,000円 |
※用紙・サイズ・納期により大きく変動します
入稿データの作り方
印刷通販に発注するには、印刷用のデータ(入稿データ)を用意する必要があります。
対応ファイル形式
| 形式 | 推奨度 | 備考 |
|---|---|---|
| ◎ | 最も推奨。フォント埋め込みで安全 | |
| AI(Illustrator) | ○ | プロ向け。アウトライン化必須 |
| PSD(Photoshop) | ○ | 写真メインのデザイン向け |
| Office(Word/PowerPoint) | △ | 変換時にズレる可能性あり |
入稿データ作成の基本ルール
1. カラーモードはCMYK
パソコン画面はRGB、印刷はCMYKという異なるカラーモードを使用します。RGBのまま入稿すると、色味が変わってしまいます。
2. 解像度は300〜350dpi
Web用の画像(72dpi)をそのまま使うと、印刷時にぼやけてしまいます。
| 用途 | 推奨解像度 |
|---|---|
| 印刷用 | 300〜350dpi |
| Web用 | 72dpi |
3. 塗り足しを設定する
チラシの端まで色や写真を入れたい場合、仕上がりサイズより3mm外側まで色を伸ばす「塗り足し」が必要です。
┌──────────────────────────┐
│ 塗り足し 3mm │
│ ┌─────────────────┐ │
│ │ │ │
│ │ 仕上がり範囲 │ │
│ │ │ │
│ └─────────────────┘ │
│ │
└──────────────────────────┘
4. フォントのアウトライン化/埋め込み
使用したフォントが印刷所のPCにない場合、文字化けします。対策として:
- Illustrator:フォントをアウトライン化
- PDF:フォントを埋め込んで書き出し
発注から納品までの流れ
ステップ1:仕様を決める
| 決める項目 | 選択肢の例 |
|---|---|
| サイズ | A4、A5、B5、B4など |
| 用紙 | コート紙、マット紙、上質紙 |
| 厚さ | 90kg、110kg、135kg |
| 印刷 | 片面/両面、モノクロ/フルカラー |
| 部数 | 100部〜 |
| 納期 | 通常7営業日、特急1〜3営業日 |
ステップ2:見積もり・注文
ほとんどの印刷通販サイトでは、仕様を選択すると自動で見積もりが表示されます。価格を確認して注文します。
ステップ3:データ入稿
注文後、入稿ページからデータをアップロードします。
入稿時のチェックリスト
- カラーモードはCMYKになっているか
- 解像度は300dpi以上か
- 塗り足しは3mm設定されているか
- フォントは埋め込み/アウトライン化されているか
- 誤字脱字はないか
- 電話番号・住所は正しいか
ステップ4:データチェック
印刷会社側でデータの不備がないかチェックされます。問題があれば連絡が来るので、修正して再入稿します。
ステップ5:印刷・発送
データチェックが完了すると印刷に入り、完成後発送されます。指定した届け先に宅配便で届きます。
用紙の選び方
チラシの用紙は印象を大きく左右します。
用紙の種類
| 種類 | 特徴 | 適した用途 |
|---|---|---|
| コート紙 | 光沢あり、写真が映える | 飲食店、美容室、物件案内 |
| マットコート紙 | 光沢控えめ、落ち着いた印象 | 高級店、クリニック |
| 上質紙 | 光沢なし、筆記適性あり | アンケート、申込書付き |
| 再生紙 | 環境配慮、ナチュラルな風合い | SDGs訴求、自然派店舗 |
用紙の厚さ
厚さは「kg」で表され、数字が大きいほど厚くなります。
| 厚さ | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|
| 73kg | コピー用紙程度、薄い | 新聞折込、大量配布 |
| 90kg | 標準的な厚さ | ポスティング、手渡し |
| 110kg | しっかりした厚み | 店頭配布、高級感 |
| 135kg | かなり厚い | ショップカード兼用 |
よくあるトラブルと対策
トラブル1:色が想像と違う
原因: RGBで作成した、モニターと印刷の発色差
対策
- CMYKで作成する
- 重要な印刷物は色校正を依頼する
- 過去の印刷物を参考にする
トラブル2:文字が切れている
原因: 塗り足し領域に文字を配置していた
対策
- 仕上がり線から3mm以上内側に文字を配置
- テンプレートを使用する
トラブル3:画像がぼやけている
原因: 低解像度の画像を使用
対策
- 300dpi以上の画像を使用
- 実寸で配置した時にぼやけないか確認
トラブル4:納期に間に合わない
原因: データ不備で再入稿になった
対策
- 余裕を持ったスケジュールで発注
- 入稿前にチェックリストで確認
- 不安な場合は印刷会社に事前相談
デザインが苦手な方へ
自分でデザインするのが難しい場合は、以下の方法があります。
選択肢1:テンプレートを使う
多くの印刷通販サービスで、無料のテンプレートが用意されています。写真と文字を差し替えるだけでプロっぽいチラシが作れます。
選択肢2:デザイン代行サービス
印刷通販サービスの中には、デザイン代行も行っているところがあります。追加料金はかかりますが、プロのデザイナーに任せられます。
| サービス | デザイン料金目安 |
|---|---|
| ラクスル | 8,800円〜 |
| プリントパック | 11,000円〜 |
| ココナラ(外部) | 3,000円〜 |
選択肢3:Canvaなどの無料ツール
Canvaなどのオンラインデザインツールを使えば、デザイン初心者でも見栄えの良いチラシを作れます。
まとめ
チラシ印刷の発注は、ポイントを押さえれば難しくありません。
発注のポイント
- サービス選び: 価格・納期・品質を比較
- 用紙選び: 業種とイメージに合った用紙を
- 入稿データ: CMYK、300dpi、塗り足しを忘れずに
- スケジュール: 余裕を持って発注
初めての方は、テンプレートを活用するか、デザイン代行を利用するのがおすすめです。まずは少部数で試し刷りをして、仕上がりを確認してから本番発注すると安心です。
関連記事