「初回は来てくれるけど、2回目につながらない」「なかなか指名がもらえない」そんな悩みを抱える美容師は多いでしょう。技術力だけでは、リピートにはつながりません。お客様との関係をどう築くかが、指名獲得の鍵です。
結論から言えば、リピートされる美容師になるには「初回の印象づくり」「記憶に残る体験」「関係の継続」の3つが重要です。この記事では、次も指名される関係づくりの具体的な方法を解説します。
リピートの重要性
指名客が増えると何が変わるか
指名客が増えることのメリットは計り知れません。
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 売上の安定 | 新規に頼らなくていい |
| 効率アップ | カウンセリング時間が短縮 |
| 単価アップ | 信頼関係で追加提案しやすい |
| 仕事の充実感 | 「あなたじゃないと」と言われる喜び |
| キャリアの武器 | 独立・転職時の強み |
リピート率の目安
自分のリピート率を把握していますか?
| リピート率 | 評価 |
|---|---|
| 30%以下 | 要改善 |
| 40〜50% | 平均的 |
| 60〜70% | 良好 |
| 80%以上 | 優秀 |
新規客のうち、どれくらいが2回目、3回目と来てくれているか、定期的に確認しましょう。
初回接客で印象を残す
最初の3分が勝負
第一印象は3分で決まると言われています。
| タイミング | 印象を決める要素 |
|---|---|
| 入店時 | 笑顔、挨拶の声、目を見る |
| 席への案内 | 歩くスピード、気遣い |
| 最初の会話 | 名前を呼ぶ、自己紹介 |
「○○様、本日担当させていただきます△△です。よろしくお願いいたします」と、名前を呼んで自己紹介することが基本です。
名前を覚える・呼ぶ
名前を呼ばれると、人は特別感を感じます。
| タイミング | 例 |
|---|---|
| 最初の挨拶 | 「○○様、お待たせしました」 |
| 施術中 | 「○○様、力加減はいかがですか?」 |
| 仕上げ | 「○○様、いかがでしょうか」 |
| お見送り | 「○○様、ありがとうございました」 |
施術中に2〜3回名前を呼ぶだけで、印象が大きく変わります。
「特別扱い」を演出する
お客様は「自分だけを見てくれている」と感じたいものです。
| 演出方法 | 内容 |
|---|---|
| 専属感 | 「今日は○○様のために時間を取っています」 |
| 提案 | 「○○様の髪質に合わせて、これを使います」 |
| 気配り | 「○○様、寒くないですか?」 |
| 覚えている | 前回の会話を覚えている |
記憶に残る体験を提供する
「ちょっといいこと」を積み重ねる
大きなサプライズより、小さな「ちょっといいこと」の積み重ねが効果的です。
| 場面 | 「ちょっといいこと」の例 |
|---|---|
| 待ち時間 | 好みの飲み物を覚えている |
| 施術中 | 肩のマッサージを少し長めに |
| 仕上げ | スタイリングのコツを丁寧に |
| お見送り | 「お気をつけて」と傘を渡す |
期待を少し超える
「普通に良かった」ではなく、「予想より良かった」がリピートにつながります。
| 期待値 | 仕上がり | 結果 |
|---|---|---|
| 高い | 期待通り | 普通の満足 |
| 高い | 期待以下 | 不満、失客 |
| 普通 | 期待以上 | 感動、リピート |
期待を上げすぎず、仕上がりで超える。これがリピートの秘訣です。
施術中の会話
施術中の会話も、リピートに大きく影響します。
良い会話のポイント:
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 聞き役7割 | 自分の話より、お客様の話を聴く |
| 共感 | 「わかります」「そうなんですね」 |
| 興味を持つ | 「それは面白いですね」 |
| 覚えておく | 次回「あの話、どうなりましたか?」 |
避けたい会話:
| NG | 理由 |
|---|---|
| 政治・宗教の話 | 対立を生む可能性 |
| 他のお客様の話 | 自分のことも言われるかも |
| ネガティブな話 | 気分が下がる |
| 一方的な自分語り | 聞き疲れる |
沈黙も大切に
全員が会話好きではありません。
| サイン | 対応 |
|---|---|
| 本や雑誌を読みたそう | 「ゆっくりお読みください」 |
| 目を閉じている | 静かに施術 |
| 返事が短い | 無理に会話を続けない |
| スマホを見ている | 必要な時だけ声をかける |
「話しかけないでほしい」というお客様もいます。空気を読むことも接客力です。
仕上げで差をつける
スタイリングのレクチャー
仕上げの時間は、次回予約につながる大切な時間です。
| レクチャー内容 | 効果 |
|---|---|
| ドライヤーのかけ方 | 再現できる→満足度アップ |
| スタイリング剤の使い方 | 「教えてもらった」という記憶 |
| アレンジ方法 | 付加価値を提供 |
「これができると、毎日のスタイリングが楽になりますよ」と、お客様にとってのメリットを伝えましょう。
仕上がりの確認
鏡を見せながら、丁寧に確認します。
「後ろはこんな感じです」(合わせ鏡で確認)
「横から見るとこうなります」(サイドを見せる)
「気になる点はございますか?」(最終確認)
この確認を丁寧にするだけで、「ちゃんと見てくれている」という印象になります。
次回予約を自然に促す
次回予約のメリットを伝える
次回予約は、押し売りではなくメリットを伝えます。
| メリット | 伝え方 |
|---|---|
| スタイルの維持 | 「このスタイルをキープするなら○週間後がベストです」 |
| 予約の取りやすさ | 「土日は混み合うので、今なら確実に取れますよ」 |
| 特典 | 「次回予約いただくと、トリートメントサービスです」 |
自然な流れで促す
唐突に「次回予約いかがですか」と言われると、押し売り感が出ます。
自然な流れ:
「今日のカラー、○週間後にはちょっと退色してくるかもしれません」
→「その頃にリタッチすると、きれいな状態が保てますよ」
→「ご都合いかがですか?」
スタイル維持の観点から提案すると、自然に受け入れてもらえます。
来店後のフォロー
サンキューメッセージ
来店翌日に、お礼のメッセージを送りましょう。
メッセージ例:
○○様
昨日はご来店いただきありがとうございました。
新しいスタイル、いかがでしょうか?
セットで気になる点があれば
お気軽にご連絡くださいね。
またお会いできるのを楽しみにしています。
△△より
来店サイクルに合わせたリマインド
お客様の来店サイクルを把握し、適切なタイミングで連絡します。
| 来店サイクル | リマインドタイミング | 内容 |
|---|---|---|
| 1ヶ月 | 3週間後 | 「そろそろお手入れの時期ですね」 |
| 2ヶ月 | 6週間後 | 「カラーの退色、気になりませんか?」 |
| 3ヶ月 | 2ヶ月後 | 「梅雨前にカットいかがですか?」 |
常連客との関係を深める
特別感を持続させる
常連になっても、特別感を忘れないことが大切です。
| 施策 | 内容 |
|---|---|
| 名前を呼ぶ | 慣れても「○○さん」と呼ぶ |
| 変化に気づく | 「髪、伸びましたね」「お疲れですか?」 |
| 覚えている | 「前回話していた旅行、どうでしたか?」 |
| 感謝を伝える | 「いつもありがとうございます」 |
マンネリを防ぐ
常連客にも、適度に新しい提案をしましょう。
| 提案タイミング | 例 |
|---|---|
| 季節の変わり目 | 「夏に向けて、少し軽くしませんか?」 |
| イベント前 | 「何かご予定ありますか?」 |
| トレンド情報 | 「今、○○が人気なんですよ」 |
| 新メニュー | 「新しいトリートメント、試してみませんか?」 |
「いつも通り」だけでは、いずれ他のサロンに興味が移る可能性があります。
リピートされない原因と対策
| 原因 | 対策 |
|---|---|
| 技術が合わなかった | カウンセリングの徹底、練習 |
| 会話が合わなかった | お客様のペースに合わせる |
| 待ち時間が長かった | 予約管理の見直し |
| 雰囲気が合わなかった | お客様に合わせた対応 |
| 他にいいサロンを見つけた | 差別化、付加価値の提供 |
「なぜリピートしてくれなかったのか」を考え、改善することが大切です。
まとめ
美容師が次も指名されるためのポイントは以下の3つです。
- 初回の印象づくり: 名前を呼ぶ、特別扱いの演出
- 記憶に残る体験: 「ちょっといいこと」の積み重ね、期待を少し超える
- 関係の継続: 次回予約、フォローメッセージ、来店サイクルに合わせたリマインド
リピートされる美容師は、技術だけでなく「また会いたい」と思わせる人です。一人ひとりのお客様を大切にし、長く続く関係を築いていきましょう。
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