美容室にとってリピート率は経営の生命線です。新規集客にはコストがかかるため、一度来店したお客様に継続して通っていただくことが安定経営の鍵となります。
この記事では、美容室のリピート率を上げるための具体的な施策を紹介します。
美容室のリピート率の現状
業界の目安
美容室のリピート率は、一般的に以下のような水準といわれています。
| 区分 | リピート率 | 評価 |
|---|---|---|
| 新規→2回目 | 30〜40% | 標準的 |
| 2回目→3回目 | 60〜70% | 標準的 |
| 常連化(4回目以降) | 80%以上 | 安定 |
新規顧客の2回目来店率が最も低く、ここをいかに高めるかが重要です。
リピートしない理由
お客様がリピートしない主な理由を把握しておきましょう。
| 理由 | 対策 |
|---|---|
| 仕上がりに満足しなかった | 技術力向上、カウンセリング強化 |
| 接客に不満があった | 接客研修、顧客対応の見直し |
| 特に理由なく他店へ | 印象に残る施策、次回予約の促進 |
| 価格が合わない | 適正価格の設定、価値の訴求 |
| 予約が取りにくい | 予約枠の最適化、オンライン予約 |
リピート率を上げる施策
1. 次回予約の促進
会計時に次回予約を取ることで、リピート率は大きく向上します。
次回予約のメリット:
- 来店間隔をコントロールできる
- 予約忘れによる離脱を防げる
- スケジュール管理がしやすい
次回予約を促すトーク例:
「今日のスタイルを維持するには、
〇週間後くらいがベストなタイミングです。
次回のご予約も今日お取りになりますか?
〇月〇日あたりはいかがでしょう?」
次回予約特典の例:
- 次回予約で10%OFF
- 次回予約でトリートメントサービス
- 次回予約でポイント2倍
2. カウンセリングの強化
初回・毎回のカウンセリングを丁寧に行うことで、顧客満足度が上がりリピートにつながります。
カウンセリングのポイント:
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ヒアリング | 希望のスタイル、悩み、ライフスタイル |
| 提案 | プロとしての提案、複数の選択肢 |
| 確認 | 理解の一致、不安の解消 |
| 記録 | 次回に活かすためのメモ |
3. 来店後のフォロー
施術後のフォローは、顧客との関係性を深める絶好の機会です。
フォローのタイミングと内容:
| タイミング | 内容 |
|---|---|
| 翌日 | お礼メッセージ、スタイリングのコツ |
| 1週間後 | 調子を伺う、困りごとがないか確認 |
| 次回予約の2週間前 | リマインド、空き状況の案内 |
LINE・メールでのフォロー例:
「昨日はご来店ありがとうございました。
新しいスタイル、いかがですか?
スタイリングで困ったことがあれば、
いつでもご相談ください」
4. 顧客情報の活用
顧客ごとの情報を記録し、次回来店時に活用します。
記録すべき情報:
- 施術内容の詳細(カラーの配合など)
- 会話の内容(趣味、仕事、家族構成など)
- 好みやこだわり
- 施術中の過ごし方の希望
活用例:
「〇〇様、前回お話しされていた旅行、
行かれましたか?」
「前回と同じカラーでよろしいですか?
少し明るめにしたいというお話もありましたが」
5. スタンプカード・ポイント制度
リピートのインセンティブとして、スタンプカードやポイント制度を導入します。
美容室向けの設計例:
| 施策 | 設計例 |
|---|---|
| スタンプカード | 来店5回でトリートメント無料 |
| ポイント制度 | 100円=1ポイント、500ポイントで500円引き |
| ランク制度 | 年間利用額に応じてVIPランクへ |
詳しくはスタンプカードの作り方を参照してください。
6. 紹介制度の活用
リピーターに紹介をお願いすることで、新規顧客獲得とリピーターの満足度向上を同時に実現できます。
紹介制度の例:
- 紹介者: 次回トリートメント無料
- 被紹介者: 初回20%OFF
紹介してもらえるということは、その顧客が満足している証拠でもあります。紹介が発生するサロンは、リピート率も高い傾向にあります。
詳しくは紹介制度の設計方法を参照してください。
7. LINE公式アカウントの活用
LINE公式アカウントは、顧客との継続的なコミュニケーションに最適です。
活用方法:
| 機能 | 活用例 |
|---|---|
| メッセージ配信 | キャンペーン案内、季節の提案 |
| ショップカード | デジタルスタンプカード |
| クーポン配信 | 再来店促進クーポン |
| 予約連携 | LINE経由の予約受付 |
8. 季節ごとの提案
季節に合わせた提案で、来店の理由を作ります。
| 季節 | 提案例 |
|---|---|
| 春 | 新生活に合わせたイメチェン、花粉対策ヘアケア |
| 夏 | 紫外線対策、涼しげなスタイル |
| 秋 | 夏のダメージケア、秋色カラー |
| 冬 | 乾燥対策、年末年始前のカット |
よくある失敗と対策
失敗1: 新規集客ばかりに注力
ポータルサイトに費用をかけて新規を集めても、リピートしなければ意味がありません。
対策: 新規とリピートの予算・労力のバランスを見直す
失敗2: 顧客情報を活用していない
カルテに情報を記録しても、次回来店時に見返さないケースです。
対策: 来店前にカルテを確認する習慣をつける
失敗3: 全顧客に同じ対応
新規もリピーターも、VIP顧客も同じ対応になっているケースです。
対策: 顧客セグメントごとの対応ルールを作る
リピート率の測定方法
基本の計算式
リピート率(%)= リピーター数 ÷ 前回来店した顧客数 × 100
測定のポイント
| 指標 | 計算方法 | 目安 |
|---|---|---|
| 新規→2回目率 | 2回目来店した新規 ÷ 新規顧客数 | 40%以上 |
| 全体リピート率 | リピーター数 ÷ 全顧客数 | 70%以上 |
| 失客率 | 一定期間来店なし ÷ アクティブ顧客 | 30%未満 |
詳しくはリピート率の計算方法を参照してください。
まとめ
美容室のリピート率を上げるためのポイントをまとめます。
基本施策:
- 次回予約の促進(会計時に必ず案内)
- カウンセリングの強化(顧客理解を深める)
- 来店後のフォロー(翌日〜1週間後)
- 顧客情報の活用(記録と活用)
仕組みづくり:
- スタンプカード・ポイント制度
- 紹介制度
- LINE公式アカウント
継続的な改善:
- リピート率の定期測定
- 失客理由の分析
- 施策の効果検証
リピート率の向上は、一朝一夕には実現しません。顧客一人ひとりと向き合い、信頼関係を築いていくことが、長期的な成功につながります。
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