店舗経営には、さまざまなリスクがあります。火災、事故、従業員のケガなど、万が一に備えて保険に加入しておくことが重要です。
この記事では、店舗経営に必要な保険について、種類、加入の必要性、選び方のポイントを解説します。
店舗経営のリスク
主なリスク
店舗経営で想定されるリスク:
| リスク | 例 |
|---|---|
| 火災・自然災害 | 店舗の焼失、水害 |
| 対人事故 | お客様のケガ |
| 対物事故 | お客様の持ち物破損 |
| 食中毒 | 飲食店での食中毒 |
| 労働災害 | 従業員のケガ |
| 休業 | 営業できない期間の損失 |
これらのリスクに備えるのが保険です。
保険の必要性
保険が必要な理由:
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 賠償金 | 事故時の高額賠償 |
| 事業継続 | 再起のための資金 |
| 契約条件 | 物件契約で保険加入が条件 |
| 安心感 | 経営に集中できる |
一度の事故で廃業に追い込まれないよう、保険で備えましょう。
火災保険
火災保険の基本
火災保険の概要:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 建物、設備、什器、商品 |
| 補償 | 火災、落雷、爆発等 |
| 加入義務 | 物件契約で義務付けが多い |
| 保険料 | 店舗の規模、業種による |
賃貸の場合、貸主から加入を求められることがほとんどです。
補償範囲
火災保険の補償範囲:
| 補償 | 内容 |
|---|---|
| 火災 | 火災による損害 |
| 落雷 | 落雷による損害 |
| 爆発・破裂 | ガス爆発等 |
| 風災・雹災・雪災 | 台風、雹、雪の被害 |
| 水災 | 洪水、高潮(オプション) |
| 盗難 | 窃盗による損害 |
契約内容によって補償範囲が異なります。
借家人賠償
借家人賠償責任保険:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 目的 | 借りている建物への損害賠償 |
| 例 | 火災で建物を損壊させた場合 |
| 加入 | 火災保険とセットが多い |
テナント入居の場合は必須と考えましょう。
賠償責任保険
施設賠償責任保険
施設賠償責任保険の概要:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 施設の欠陥による事故 |
| 例 | 床で滑ってケガ、看板落下 |
| 補償 | 治療費、慰謝料、修理費 |
| 保険料 | 年1〜3万円程度 |
店舗を運営するなら加入すべき保険です。
PL保険(生産物賠償責任保険)
PL保険の概要:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 製造・販売した商品による事故 |
| 例 | 食中毒、異物混入 |
| 業種 | 飲食店、製造業、小売業 |
| 保険料 | 売上規模による |
飲食店では食中毒リスクに備えて必須です。
受託物賠償責任保険
受託物賠償責任保険:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 預かった物の損害 |
| 例 | クリーニングで衣類を傷める |
| 業種 | クリーニング、修理業等 |
お客様の物を預かる業種では必要です。
労働保険
労災保険
労災保険(労働者災害補償保険):
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 加入義務 | 従業員を1人でも雇用したら必須 |
| 届出先 | 労働基準監督署 |
| 負担 | 全額事業主負担 |
| 補償 | 業務中・通勤中のケガ、病気 |
パート・アルバイトも対象です。
雇用保険
雇用保険:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 加入義務 | 週20時間以上勤務の従業員 |
| 届出先 | ハローワーク |
| 負担 | 事業主・従業員で按分 |
| 補償 | 失業給付、育児休業給付等 |
一定以上の勤務時間がある従業員は加入義務があります。
上乗せ労災
上乗せ労災(任意労災):
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 目的 | 労災保険の補償を上乗せ |
| 補償 | 死亡保険金、入院日額等 |
| 任意 | 加入は任意 |
労災保険だけでは不足する場合に検討します。
その他の保険
休業損害保険
休業損害保険:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 営業できない期間の損失 |
| 例 | 火災、感染症、自然災害 |
| 補償 | 固定費、逸失利益 |
| 保険料 | 補償額による |
売上が途絶えても、家賃や人件費は発生します。
店舗総合保険
店舗総合保険:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 内容 | 複数の補償をパッケージ化 |
| 含まれるもの | 火災、賠償、休業等 |
| メリット | 手続きが簡単、割安 |
個別に加入するより、パッケージ商品が便利です。
経営者の保険
経営者向けの保険:
| 保険 | 内容 |
|---|---|
| 所得補償保険 | 病気・ケガで働けない場合 |
| 事業保障保険 | 経営者死亡時の事業継続 |
| 小規模企業共済 | 退職金の積立 |
事業主自身も病気やケガのリスクに備えましょう。
保険の選び方
加入の優先順位
保険加入の優先順位:
| 優先度 | 保険 | 理由 |
|---|---|---|
| 必須 | 火災保険 | 物件契約で必要 |
| 必須 | 労災保険 | 法的義務 |
| 高 | 施設賠償責任保険 | 事故リスク |
| 高 | PL保険(飲食店) | 食中毒リスク |
| 中 | 休業損害保険 | 事業継続 |
| 中 | 上乗せ労災 | 従業員保護 |
まずは必須の保険から加入しましょう。
保険料の目安
店舗保険の保険料目安:
| 保険 | 保険料目安 |
|---|---|
| 火災保険 | 年1〜5万円 |
| 施設賠償責任保険 | 年1〜3万円 |
| PL保険 | 年1〜5万円 |
| 店舗総合保険 | 年3〜10万円 |
売上規模、業種、補償内容によって異なります。
加入のタイミング
保険加入のタイミング:
| タイミング | 内容 |
|---|---|
| 物件契約時 | 火災保険(借家人賠償) |
| 従業員雇用時 | 労災保険、雇用保険 |
| 開業前 | 賠償責任保険、PL保険 |
開業日には保険が有効になっているよう、早めに手続きしましょう。
まとめ
店舗経営には、適切な保険加入が欠かせません。
成功のポイントを振り返りましょう。
- 火災保険は物件契約で必須
- 従業員がいれば労災保険は義務
- 賠償責任保険で事故リスクに備える
- 飲食店はPL保険(食中毒)が重要
- 店舗総合保険でまとめて加入
- 保険代理店に相談して選ぶ
「万が一」に備えて、適切な保険に加入しましょう。
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