バーやスナックは、深夜営業ができ、お酒を中心とした高利益率のビジネスです。しかし、風営法の規制や深夜営業許可など、独自のルールを理解する必要があります。
この記事では、バー・スナックの開業について、許可申請から運営まで解説します。
バー・スナックの基本
業態の違い
バーとスナックの違い:
| 業態 | 特徴 | 接客スタイル |
|---|---|---|
| バー | カウンター中心、カクテル | バーテンダーが作る |
| オーセンティックバー | 本格カクテル、高級 | 静かな雰囲気 |
| ショットバー | 立ち飲み、カジュアル | 気軽に一杯 |
| ダイニングバー | 食事も充実 | 食事と酒 |
| スナック | カラオケ、ママとの会話 | ママが接客 |
どの業態で開業するかで、必要な許可が変わります。
開業資金の目安
バーの開業資金(10坪程度):
| 項目 | 金額目安 |
|---|---|
| 物件取得費 | 100〜300万円 |
| 内装工事費 | 200〜500万円 |
| 設備・什器 | 100〜200万円 |
| 酒類仕入れ | 50〜100万円 |
| 運転資金 | 100〜200万円 |
| 合計 | 550〜1,300万円 |
居抜き物件を活用すれば、内装費を抑えられます。
許可と届出
飲食店営業許可
基本となる許可:
| 許可 | 内容 |
|---|---|
| 食品衛生責任者 | 1日講習で取得 |
| 飲食店営業許可 | 保健所に申請 |
これはすべての飲食店に必要な基本の許可です。
深夜酒類提供飲食店営業届出
深夜0時以降に酒を提供する場合:
| 届出 | 内容 |
|---|---|
| 届出先 | 警察署(生活安全課) |
| 届出内容 | 店舗情報、図面 |
| 届出時期 | 営業開始10日前まで |
| 費用 | 無料 |
届出制なので、要件を満たせば営業できます。
風俗営業許可(スナック等)
接待を伴う場合は風俗営業許可が必要:
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 許可 | 風俗営業1号許可 |
| 届出先 | 警察署(生活安全課) |
| 審査期間 | 約2ヶ月 |
| 費用 | 約2.4万円 |
「接待」とは、特定のお客様に継続して接客することです。
接待の定義
接待に該当する行為:
| 該当する | 該当しない |
|---|---|
| 隣に座って会話 | カウンター越しの会話 |
| お酌をする | 注文を取る |
| 一緒にカラオケ | カラオケ機器を提供 |
| 一緒にゲーム | ゲーム機器を提供 |
バーテンダーがカウンター越しに会話する程度は接待に該当しません。
立地選び
立地のポイント
バー・スナックの立地:
| 立地 | 特徴 |
|---|---|
| 繁華街 | 客数多い、競合多い |
| 住宅地 | 地域密着、常連中心 |
| オフィス街 | 仕事帰り需要 |
| 駅近 | 終電前の来店 |
深夜営業禁止エリアがあるので、事前に確認しましょう。
用途地域の確認
深夜営業ができない用途地域:
| 用途地域 | 深夜営業 |
|---|---|
| 住居系地域 | ×(一部例外あり) |
| 商業地域 | ○ |
| 準工業地域 | ○ |
物件を決める前に、用途地域を確認してください。
内装とデザイン
内装のポイント
バーの内装デザイン:
| 要素 | ポイント |
|---|---|
| カウンター | 中心となる要素、高さに注意 |
| 照明 | 間接照明、暗すぎない |
| 椅子 | 長時間座れる快適さ |
| バックバー | 酒瓶を美しく陳列 |
| BGM | 会話の邪魔にならない |
「居心地の良さ」が滞在時間と客単価を左右します。
設備
バーに必要な設備:
| 設備 | 用途 |
|---|---|
| 製氷機 | 氷を大量に使用 |
| 冷蔵庫・冷凍庫 | ドリンク保管 |
| シンク | グラス洗浄 |
| グラスウォッシャー | 効率的な洗浄 |
| カクテル用品 | シェイカー、ジガー等 |
製氷機は業務用を用意しましょう。
ドリンク構成
酒類の仕入れ
酒類の仕入れ方法:
| 仕入れ先 | 特徴 |
|---|---|
| 酒類卸業者 | 品揃え豊富、掛け払い |
| 酒店 | 地域密着、相談可 |
| 業務用スーパー | 現金払い、安い |
| インポーター | 特殊な酒類 |
複数の仕入れ先を組み合わせることが多いです。
ドリンクメニュー
ドリンクメニューの構成:
| カテゴリ | 例 | 価格目安 |
|---|---|---|
| ビール | 生、瓶 | 600〜800円 |
| ハイボール | 角、山崎等 | 600〜1,000円 |
| カクテル | スタンダード | 800〜1,200円 |
| ウイスキー | ショット | 800〜2,000円 |
| ワイン | グラス、ボトル | 800〜 |
| ノンアルコール | モクテル | 600〜800円 |
原価率は20〜30%が目安です。
カクテルのスキル
バーテンダーに必要なスキル:
| スキル | 内容 |
|---|---|
| スタンダードカクテル | 定番を正確に作る |
| シェイク | 適切な技術 |
| ステア | 適切な技術 |
| 接客 | 会話、気配り |
| 知識 | 酒類の知識 |
バーテンダースクールで学ぶ方法もあります。
運営
1日の流れ
バーの1日(例):
| 時間 | 作業 |
|---|---|
| 17:00 | 出勤、準備 |
| 18:00 | 開店 |
| 〜24:00 | 営業(ピークは21〜23時) |
| 〜翌2:00 | 深夜営業 |
| 2:00 | 閉店、片付け |
| 3:00 | 退勤 |
深夜営業のため、生活リズムに注意が必要です。
接客の基本
バーの接客ポイント:
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 距離感 | 近すぎず、遠すぎず |
| 会話 | 聞き上手になる |
| 観察 | お客様の様子を見る |
| 提案 | 好みに合った酒を |
| 記憶 | 常連の好みを覚える |
「居心地の良さ」がリピートにつながります。
客単価と客数
売上のシミュレーション:
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 客単価 | 3,000〜5,000円 |
| 1日の客数 | 5〜15人 |
| 1日の売上 | 1.5〜7.5万円 |
| 月商 | 40〜200万円 |
常連客をどれだけ作れるかが勝負です。
集客
新規集客
新規客を獲得する方法:
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| Googleマップ | 「近くのバー」検索 |
| 雰囲気、カクテル写真 | |
| 口コミ | 友人の紹介 |
| 看板 | 入りやすい外観 |
「入りにくい」雰囲気を出しすぎないことも大切です。
常連客の育成
常連客を増やす方法:
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| 名前を覚える | 「〇〇さん」と呼ぶ |
| 好みを覚える | いつもの一杯 |
| 会話 | 前回の話題を覚える |
| 特別感 | 常連だけの特典 |
バーの売上は常連客が支えます。
まとめ
バー・スナックの開業は、許可申請と夜型の生活リズムが独自の課題です。しかし、お酒を通じてお客様との関係を築ける、魅力的な仕事です。
成功のポイントを振り返りましょう。
- 深夜営業許可、風営法を理解する
- 用途地域を確認して物件を選ぶ
- 居心地の良い空間を作る
- バーテンダーとしてのスキルを磨く
- 常連客を大切にする
「また来たくなるバー」を目指しましょう。
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